7年前の、ちょうど今ごろ――教育実習生として、鶴城先生はうちの中学に赴任してきた。
あの時の先生は大学3年生。
今のあたしより若い年齢なのに、きっともう明確な目標を持っていたんだ。
7年前の、あの日――先生に出会わなければ、きっとこんなふうにあたしが悩んでることもなかったんじゃないか、と、
とりあえず何でも先生のせいにしてみるあたし。
きっと数学科に入って将来を悩むようなこともなかっただろうし、
ひとみ先輩の結婚式だって、何の邪念も持たずに出席できたに違いない。
「最近、あんまり雄太見ないけど――元気?」
アキの突然の話題に、あたしはやっと我にかえった。
「あ、ああ――うん、元気にしてる。うちらと違って、ヒマそうにしてるよ」
「うらやましいわね、あいつ」
医学部は6年制だから、雄太にはまだあと2年以上の学生生活が残っている。
今はまだ少し余裕があるからのんびりしてるけど――彼は彼なりに忙しいんだと思う。
これから先は、あたしらの比じゃないくらいに大変だろうし。
そこでアキは、納得したようにうなずいた。
「雄太に養ってもらえばいいのよ!零は」
あの時の先生は大学3年生。
今のあたしより若い年齢なのに、きっともう明確な目標を持っていたんだ。
7年前の、あの日――先生に出会わなければ、きっとこんなふうにあたしが悩んでることもなかったんじゃないか、と、
とりあえず何でも先生のせいにしてみるあたし。
きっと数学科に入って将来を悩むようなこともなかっただろうし、
ひとみ先輩の結婚式だって、何の邪念も持たずに出席できたに違いない。
「最近、あんまり雄太見ないけど――元気?」
アキの突然の話題に、あたしはやっと我にかえった。
「あ、ああ――うん、元気にしてる。うちらと違って、ヒマそうにしてるよ」
「うらやましいわね、あいつ」
医学部は6年制だから、雄太にはまだあと2年以上の学生生活が残っている。
今はまだ少し余裕があるからのんびりしてるけど――彼は彼なりに忙しいんだと思う。
これから先は、あたしらの比じゃないくらいに大変だろうし。
そこでアキは、納得したようにうなずいた。
「雄太に養ってもらえばいいのよ!零は」