ベッドでは雄太が、眩しい光を拒むように、頭から布団をかぶっている。
「雄太は、学校は?」
布団に包まれた、頭と思わしき物体が――もぞもぞと動いている。
「休みだよ。おれ、零ちゃんほど忙しくないもん」
くぐもった声は、まだ少し眠たさを残しているのがわかる。
起きない雄太をそのまま残して、あたしは洗面台に向かった。
顔を洗ってハミガキをして――朝の弱い雄太のために、朝ごはんを作る。
キッチンは基本的にあたししか使わない。
きっと、おたまの場所なんて――絶対雄太は知らないと思う。
別に同棲してるわけじゃないのだけれども――雄太ひとりの時はなんにもしないから、
キッチンは、完全にあたしのものになっていた。
食料品を買い込んでくるのもあたしだから、今冷蔵庫に何があるかも、だいたい予想がつく。
ようやく起きてきた雄太とふたりで食事を済ませて、あたしは帰る支度を始めた。
一回家に帰らないと、参考書がない。
「――さっきの続きは、今夜ね」
雄太はそう言って、玄関まで見送ってくれた。
髪に寝ぐせのついた彼が――あたしは好きだ。
「雄太は、学校は?」
布団に包まれた、頭と思わしき物体が――もぞもぞと動いている。
「休みだよ。おれ、零ちゃんほど忙しくないもん」
くぐもった声は、まだ少し眠たさを残しているのがわかる。
起きない雄太をそのまま残して、あたしは洗面台に向かった。
顔を洗ってハミガキをして――朝の弱い雄太のために、朝ごはんを作る。
キッチンは基本的にあたししか使わない。
きっと、おたまの場所なんて――絶対雄太は知らないと思う。
別に同棲してるわけじゃないのだけれども――雄太ひとりの時はなんにもしないから、
キッチンは、完全にあたしのものになっていた。
食料品を買い込んでくるのもあたしだから、今冷蔵庫に何があるかも、だいたい予想がつく。
ようやく起きてきた雄太とふたりで食事を済ませて、あたしは帰る支度を始めた。
一回家に帰らないと、参考書がない。
「――さっきの続きは、今夜ね」
雄太はそう言って、玄関まで見送ってくれた。
髪に寝ぐせのついた彼が――あたしは好きだ。