もちろん、先生のほうがあたしは好きだけれど。


「雄太は――」


アキちゃんは、遠くを見つめながら楽しそうに笑った。


「やっぱり幼なじみよ。それ以上でもそれ以下でもなくて」


ふぅん、と相づちをうった息は、すっかり白くなっている。


「それにね――あ、雄太には内緒にしといてね」


そう言って、アキちゃんは人差し指を口元に立てて小声になった。


「雄太には――好きな人がいるんだよ」







初めて過ごすクリスマス。


アキちゃんとふたりで、先生に渡すクリスマスプレゼントを見に行った。


自分で働いて稼いだお金じゃないから、

先生には申し訳ないけど、プレゼントは控え目。


でもきっと、先生だってそのほうが喜んでくれるはず。


「どんなのにする?」