「あー!恋したいっ!」


読んでいた漫画を閉じて、切実に叫んだ。


「また漫画?」


俊くんは、ゲームから目を離さない。


彼氏の前で、“恋したい”ってどうなの?


って思ったけど、俊くんがスルーなのであたしもあえて触れなかった。


「だって超いいんだもん!この二人はすれ違いで別れちゃうんだけど、お互いがずっと想いあってて‥」


力説するあたし。


「へー」


だけど、俊くんはそれしか言わない。


いつものことだから、気にしないけど。