「アッシは・・・アッシは・・・エェェェェェ~ン!!」



ポチは、相変わらずの汚い涙と鼻水を流しながら、部屋を飛び出していった。



「まったくポチさんは・・・・フゥ・・・」



私は、呆れて、ため息をつく。



「小夜・・・」



その時、サブが真剣な表情で私を見つめてきた。



(あっ・・・よく考えたら、今、部屋には、私とサブさんの二人っきりだ・・・)



真木ヒナタは、朝から姿が見えなかった。



私は、そのことに気づき、いつも以上にサブを意識してしまう。