「・・・・みんな、ありがとう。もう、いいよ。・・・俺達が悪いんだから。・・・・みんな、逃げてもいいよ・・・・。」



お兄ちゃんの銀行強盗が、人質全員に言った。



しかし、人質になっている人は、誰も動こうとしなかった。



私は、銀行強盗の2人の所に歩いていく。



「おい、小夜、どうしたんだよ?」



サブが、私に声を掛けるが、私は、気にせず、銀行強盗に近づいていった。



「銀行強盗さんは、どうする気ですか?」



私は、2人の銀行強盗に声をかけた。



「僕は、ミチだよ。」



銀行強盗の弟が、私に言った。



「俺は、カンジ。」



銀行強盗の兄も弟と同じように私に言った。



「私は、小夜。はじめまして。」



私は、こんな状況での自己紹介に違和感を覚えていた。



「それで、ミチさんとカンジさんは、どうする気ですか?」



私は、再び、カンジとミチの銀行強盗2人に尋ねる。