だったら悪夢に違いない。

私はそう呟きながら出た。

…小さい家だ。
私のあの部屋の4分の1にも達していない。

必要な分の空気があるかどうか。

―ドアを勢い良く開ける。

外には誰もいなかった。
噂のピンポンダッシュか。

うざい、と吐き捨て,私はまたドアを閉めた。


「誰だった。」

「誰もいませんでした。…?!」


私は声のするほうへ振り返る。


彼はだるそうに立っていた。

背はすこぶる大きい。
でもあの顔…

どこかで見たような…?

       キョウヤ
「久しぶりだな。鏡夜。」