━翌日

「おはよ-」

瑠華には普通にあいさつした。

あたしが瑠華に対してもやもやを

抱いていた事など知らない瑠華は

昨日の、あの明るい声と顔で

「おはよお-」

と言ってきた。


せっかくできた友達だし、

こんなに性格が合うのに

瑠華の過去に勝手に嫉妬しているあたしのせいで

関係が壊れるのは嫌だった。


だから、理由も分からないこのもやもやを

気にしない事にした。


気にしないと言っても

そんなに簡単なことではない。

難しかった。

すごく難しかった。

瑠華を見る度に愛美の言った言葉が

よみがえってくる。

そしてもやもやもよみがえってくる。


だけど、それも次第に薄れていった。

それがなくなる頃には、もう7月だった。