「いつものお父様じゃない。
何があったの?」

「エリカ。
本当は水晶はどうでもいい。
お前が人間界で暮らして、
幸せか?」

「うん。
楓と言う友達も出来て、
人間界に来て良かった。」

「そっか。
水晶はゆっくりでいい。
ただし。水晶が見つかって、
天使がお前の好きな人だったら、
その血を吸うことは、
出来るか?」

父の目は真剣であった。

「生きるには、
その方法しかないんだよ。」

「ああ。分かっている。」

父の今までの勢いが、
無くなっている事に、
私はビックリした。