修学旅行で私は初めて、
飛行機という物に乗った。

「初めてか?」

「はい・・。」

私の隣に楓はいるのだが、
反対の隣には天童先生が、
座っている。

楓は飛行機は苦手らしく、
薬を飲んでいるために、
爆睡中であります。

「そうか。
俺もあまり乗らないから、
分からないんだ。」

「先生も乗らないのですか?」

「絶えず乗っていますと、
言うほうがおかしくないか?」

「そうですね。」

私は思わず変な事を聞いても、
先生はきちんと答えてくれた。

すると、先生もいつの間にか
寝てしまって、私の肩に、
先生の頭が乗っている。

初めて見る寝顔に、
私の胸の奥はキュンと、
締め付けられた。