「何故お父様は私を、
人間界に送り出したの?

ジョーの方が、私より、
魔界の王にふさわしいと
思うよ。」

「そうかな?
俺は姉さんの方が、
ふさわしいから父上が、
姉さんを選んだ筈。

早く天使を見つけて、
半分に割れた水晶を奪って、
永遠の命を貰えるんだよ。」

「うん・・・。」

私は戸惑っていた。
永遠の命より、
人間になりたいと感じる
様になってきた。

楓や先生が、私の考えを
変えてしまった。

それがいいのか。
自分でも分からない。

「姉さん。
人間より永遠の命の方が、
大切なんだよ。

天使界、妖精界、天上界を
全て支配出来るんだよ。」

ジョーの目は鋭く光っていた。
もうジョーは、
悪魔界の人間になっている。