「いってきま~す」
私は佐藤葵。
入学祝に両親が買ってくれたローファーを履き
玄関を飛び出す。
そこには毎日見慣れた顔が眠そうに壁に体を預けていた。
「ふぁ~。・・はよ」
だるそうに挨拶するこの男は菅野時雨。私の幼馴染。
そして、私の・・・思い人。