「美海、こいつどっかで見たことあるよ。絶対に」

小声でしゃべる。
私もそれにつられて高木修に聞こえないくらいの小声でしゃべった。



「私も思う…」
「私の予想だと…遊園地の…男…だとおもう…」



だんだん小さい声になった。最後のほうはよく聞こえない…

「遊園地で、美海が髪を抜いちゃった人」


髪…髪の毛を抜いた…


あぁっ!!ジェットコースターで…
10円ハゲの…



私はもう一回高木修の顔をみた。


「確かに・・・そうかも・・・」
「ここでバレたら何されるか…」


「おい!!なにコソコソやってるんだよ!!」


いきなり怒鳴られたっ
びっくりして飛び上ってしまった。

「お前、やっぱり一回俺と会ったことあるだろ!!」



「そ、そんなことない・・・よ?」


頑張って隠してるけど、もっと怪しまれた。



「メガネとれ!!」