「きーりちゃんっパン食べないの?」


そうだった


せっかく持ってきたのに食べなきゃ意味が無い


「朝食は食べなきゃだよー」


「うんっ、今食べるよ!」


あたしは持ってきたメロンパンの袋を開けた


「雪菜もちょっと食べる?」


「たべるたべるーーー!」


雪菜は甘いものに目が無い


目をキラキラさせた雪菜を見てあたしは思わずニヤついてしまった


「きーちゃん・・・若干キモいよ・・・」


「うぇっ!?ごめん雪菜がかわいくて・・・ね?」


や、やばい雪菜がマジで引いてる・・・


雪菜は可愛いけどあたしにソッチの気は断じてないっ!!


「ま、まぁ気を取り直して・・・はいっあーん」


「わーい!」


口をあけた雪菜にメロンパンをあげようとしたとき



どんっ



誰かがぶつかって持っていたメロンパンを
落としてしまった


「あぁっあたしのメロンパン~」


ぶつかってきたソイツは気にせずすたすた歩いていく


その姿にカチンときたあたしが


「ちょっと!アンタのせいでメロンパン落としたんだけど!!」


と怒鳴るとソイツはちょっと振り返って

「ん・・・悪い」


地面に落ちたメロンパンをチラっと見てボソッとそれだけ言って
歩いていってしまった


てゆーか「悪い・・っ」てそれだけかい!!