「…奈子チンって結構素直に言うよね。」


光汰はそう言うと手で顔を抑えた。



え!?泣いてる!?



「ご…ごめんなさい!!…私…っ」


「ハイ。ウッソー♪」


光汰はそう言うと私を木に押し付ける。



「ちょっ…」


「昨日は夜だったからあんまり顔見えなかったけど…奈子結構可愛いね。」



よ、呼び捨て!?



てか顔近ーっ!!



「戒とはどんな関係なの?」


「へっ!?か…戒!?」


どんな関係って…


「トモダチ………?」



あ。なんか自分で言って傷付いた。




ハァ。

ホントになんだか疲れる。




私は光汰の手をガッシリ掴んだ。



「…!?」


「光汰さん…悪ふざけなら他でやってくれます?」




これでも合気道4段ですっ。



私はどうだという顔で光汰を見た。





光汰はニヤリと笑うと、手をパッと放す。



「冗談、冗談♪」



光汰は立ち上がると、私の頬にキスする。



「!!?」



「奈子チンのこと気に入っちゃった♪」




光汰はそう言うとバイクへ乗って去っていった。






私はそのまま立ち尽くしたままだった。