「奈子。光汰と俺は昔っからのダチだよ。」

「はぁ……。」



「よろしくな。奈子チン!」




…奈子チンて。






光汰という男は、髪の毛はバリバリ茶色。

耳には数えきれないほどのピアス。

真っ黒の大型バイク…


でもコイツもまた超イケメン。






「ちょっとぉ!相手してくれないなら帰るからぁ!」



ずっと無視されていた女は怒って帰っていった。



しかもこの男気付いてないし!?





「なぁ?今度久しぶりにアイツらと遊ばねぇ?」


「あー。全く会ってないもんなー。」



「そん時は奈子チンも行こうな♪」


光汰はニッコリと私を見て笑う。



行かないし。


てか行きたくねぇ。





「んじゃ俺これから行くとこあるから。」


そう言うと、戒は私を引っ張る。



「ほんなら、またなー。奈子チン♪」



「さ、さよなら。」









「奈子。今日は何だか良いことしてあげられたかわかんねぇけど…てかごめんな。」



帰りの時、戒は私に謝る。



「ううん。楽しかったよ。…へへ。」



私の意外な言葉に戒は驚く。



「バイバイ!」





車の中で、戒は顔を赤くする。




「アイツでも…あんな顔すんだなー…。」