「なぁ、奈子これからどうすんの?」



「はっ?」





学校から外に出ると、黒い車が止まっていた。





「暇ならどっか行かない?」






「いっ…行ってやってもいいけど…。」



私はそっぽを向いて言うと、戒は私の手を引っ張った。



「どうぞ、お嬢様。」



「何ソレ…」




私は車の中に入った。




「で、どこ行くの?」



「まかせろって。」




戒は車を発進させた。








ついたのは 渋谷。




「こっちこっち。」



降りるなり、私を店の中に入らせた。





「何!?この店ーっ!」



中は高価な洋服屋さん。



「お前 その制服でうろつかれたら困るんだよ。」







だからってこんな高そうな服屋に入らなくても…



私は渋々と戒から渡された服を眺めた。





あれ…




「これワンピースじゃん!!」



「そうだけど?」




こんな…


「こんなヒラヒラしたスカート履けるわけないでしょぉっ!」



「「は?」」



戒も店員もハモった。




「お前さぁ、遊園地のときもだったけど もうちょっとカワイイの着れないわけ?」


「はぁぁ!?着るわけないでしょ!何であんたの誘いのためにいちいち可愛い服着なきゃいけないのよ!?」





「あのぉ…そろそろお決めになりましたか?」



言い合っている私達をよそに店員は薦めてきた。