「大丈夫だよ。奈子はまだ7歳なんだし、これからいくらでものびるよ」



優しいお兄ちゃん。



私はいつもお兄ちゃんと一緒だった。







…でも







「ただいまぁ…」




私が玄関の扉を開くと、目の前に私を睨みつけている奏恵さんがいた。




「これはどういうこと?」




手に持っていた紙が私の目の前にくる。





「……あ……」






私のテスト……





「黙ってたわね?」


「…………。」








「まったく。なんであなたはお兄さんと妹のように出来ないのかしら?」








私は何も答えることが出来なかった。






「…反省するまで帰ってこなくていいわ。」


「…えっ!?」





バタンと扉が閉まる。










―それから私は、雛智家へ養女として売られた。





3000万円と引き換えに………












「つまらない話だよねー?」