そりゃあ、怒るよ!
だってデレクはあたしの好きな人なんだよ?

意味分かんない
あたしいっつもネイトに振り回されてる。

さっきだって、シューズをわざわざ届けに行ったし。
ネイトはあたしのことただのパシリとか使いがってのいい妹にしか思ってない。

ベッドで横になって曲なんて聞いちゃってさ。

「ネイト!」

「何だよ!話終わっただろ?さっさと部屋から出てけよ」

「何でデレクなのよ!」

「お前、デレクのこと嫌いじゃないって言ってただろ?」

「ネイトと仲いいから?」

「は?俺と仲いいだけで何でお前と付き合うことになんだよ」

「言ってる意味分かんない」

「はぁ…」
ネイトはため息をついた。

「俺がねらってる女があいつのこと好きなんだよ!!」

へ…!?
「どうゆうこと?」

「お前、俺と違って単細胞なんだなー」

「単細胞って…」
むかついて、言い返そうと思ったけどネイトが口を挟んだ。

「デレクに彼女いるって分かったらいくらお前が彼女だとしても相手は身引くだろ?」

「ばかみたい…」

「ばかってなんだよ!お前デレクと付き合えるんだぜ?それが嘘でも嬉しいだろ?」