デレクがあたしに話・・・
そんなことを考えていると試合が終わり結果はネイトチームの勝ち。

あたしはそんな結果よりもこの後のことが気がかりで試合には集中できなかった。

「レイ!!」
「デレク・・・」
「行こっか」

そう言うと、デレクはあたしの腰に手を回した。
何で?いっつもそんなことしたしないのに・・・
これじゃあ、カップル同士だよ。
あたしはドキドキしすぎて顔が真っ赤になってると思う。

試合に見に来ていた生徒はあたし達の光景に目を奪われていた。

あたしは恥ずかしくて顔を伏せていた。

少し経つとデレクの足が止まった。
あたしは急に止まったからびっくりして顔をあげた。

「デレク?」
「レイ・・・」
気がつくと誰もいない廊下の隅にいた。

「レイ・・・」
「ダメ・・・」

「えッ?」
「顔近いよ。デレクと目あわせるとダメなの」

「何で?」
「何でもない・・・」

「何でもないかー 俺さ、ネイトに頼まれてることあるんだよね」