あたしはただ桜井君と一緒に学校生活をエンジョイしたくて。


それだけを楽しみに学校にきた。


なのに、なんでこんな風になっちゃったの??


今日1日、桜井君と気まずいままなんてやだよ…。


そんな風に思っていた時だった。



「前田っ」


さっきと同じ響きの大好きな声が、あたしの耳を圧迫する。


『桜井くん…。』



無意識のうちに呟いていた。


来てくれたんだ…。

すっごい嬉しい。



「さっきはごめん」


真剣に謝る桜井くんに対し、あたしは無言で首を横にふる。