『何それ。そんないい方しなくてもいいじゃん』



腰に手をあて、プリプリと怒ってみる。


でも、本当にそれはないよ…。


桜井くんは、全然乙女心がわかってない。


ちょっとした怒りが張り切れる寸前、桜井くんが爆弾を落とした。



「…そんな髪ごときで暑くなんなよ。」



ブチ。


頭のなにかが切れる音がした。


あたし…、もう怒ったよ!



『何それ。もう知らない!!』



あたしは勢いよく桜井くんを押すと、教室に走り込んだ。