辛かったこと。
悲しかったこと。

全部吐き出した。



そしたら、桜井くんは

「辛かったんだな。」


って、背中をさすりながら言ってくれた。


その響きが余りにも優しくって。


なんていうか、不覚にもキュンときちゃったんだ。



話し終わった後は、

なんで話しちゃったのかな。
って、少し思っちゃった。


だけど、それよりも話して良かった、って思う気持ちの方が多くて。


心が軽くなった気がしたんだ。



そして、全て話し終えた今、あたしは桜井くんに見つめられていた。