あたしは足にさらに力を入れる。 前の子も抜かされないように、スピードアップしてきた。 しかも結構速い。 あたしは口の端を二ヤっと持ち上げた。 面白くなってきたぞ。 自分より遅い人と競うより、こうやって対等な人と競った方がやりごたえがある。 まだまだこれからだ!! あたしは本気を出した。 本当はお母さんに、そこそこにしときなさいよって言われてるんだけどね。