隼人の顔が離れる。


あたしは酸素を求めて、肩で息をした。


足に力が入らない。


こんなの初めてだ。



「大丈夫か??」


隼人があたしの体を支えてくれる。


『ん。大丈夫。』


あたしは笑顔を作って隼人に返した。


少し苦しかったけど、すごく幸せだったんだ。



「じゃ、もうそろそろ帰るか。」


『そうだね。』


あたしたちは手を振って別れた。


今日はサヨナラは言わなかった。