『ありがとう。』


あたしは小さく呟いた。


隼人に聞こえてるか聞こえてないか微妙なぐらい小さな声で。


なんだか無性にいいたくなったんだ。


あたしの気持ち。


隼人には本当に感謝してるんだ。


この五文字じゃ伝えきれないほど。


今のあたしがいるのは隼人のおかげなんだよ。



「急にどうしたんだよ。」


急になんかじゃない。


ずっと思っていた。

照れくさくって言えなかっただけ。


そんな言葉をすんなり言えるなんて…


今日のあたしはやけに素直だ。