『バカだなぁ。』


俺は笑の髪を自分の指に通す。



『離すわけないじゃん。』



そしたら笑はまた大きな声で泣く。


ありがとう、って言いながら。




「ねぇ、隼人。」


『ん??』



「病気は…、なんであたしを選んだのかなぁ??」



俺は一瞬言葉を失った。


笑はそこまで思いつめていたんだろうか。




『さぁ??強く…なるためじゃね??』



俺はあえて明るく言った。