『不安、全部吐き出していいよ。』


俺は笑の髪をなでたまま言った。


慰めの言葉は言えないから、せめて笑の不安を聞いて減らしやりたい。



「隼人…。」


笑は消えてしまいそうな声で俺を呼ぶ。


「あたしはまだ生きたいよ。」


『うん。』


不器用な俺はそれしか言ってあげることができない。



「隼人。」


笑が俺の名前をもう一度呼ぶ。



「あたしのこと離さないで。」