――バタン!! 突然辺りに響いたのは、軽い衝撃音。 なにが起こったのか。 音はどこから出てきたのか。 俺にはわからず、音の震源を探そうと、その場をキョロキョロと周りを見渡す。 ――そんな俺の目に飛び込んできたのは、なんとも信じ難い光景だった。 『前田…?』 怪しくなる、雲行き。 爽やかだった風は、今は泣いてるように聞こえる。 倒れた、前田に。 俺は慌てて駆け寄ったのだった。