…ねぇ、隼人。
好き、大好きだよ。
大好きだからこそ、辛かった。
隼人と他の人とキスをしたっていう事実が苦しくて、泣きそうで。
胸が壊れてしまいそうなの。
…こんな、嫉妬深い彼女でごめんね…。
『……っ。』
声にならない想いが、あたしの胸のなかを取り巻く。
あたしが、もっと大人になれればいいのに。
ただ、それだけなのに。
隼人に迷惑かけちゃった――…。
――隼人が好き。
いつの間に、こんなに隼人のことを好きになっていたんだろう。
今だって、ホラ。
…こんなに無防備に寝ていると、触れたくなる。
そんな気持ちは制御がきかなくて。
あたしはそっと、隼人の髪に手を伸ばした。