あたしはあの日、全てを捨てた。
金髪の髪をなびかせて。
――そっと、
空に誓ったんだ。
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初夏の太陽が眩しく、透き通った空気の中。
『ふぁー。眠っ』
あたし、前田 笑(まえだ えみ)は背中を伸ばすと、大きく欠伸をした。
本当は今、授業中なんだけど、空き地に身を寄せ昼寝をしている。
だって授業って、すんごく暇。
あんなのに出るくらいだったら、ここ、空き地で昼寝した方が100倍いいもん。
それに…あたしには、学校という存在が好きになれない。
嫌いというよりは、どうでもいいって言った方が表現が合うのかもしれない。