『…さ、行こう。土方さん達が待ってる。』
行灯の火を消し、障子を開ける沖田さん。
完全にはぐらかされたけど…
『…大丈夫だから、俺を信じて。』
そう言って笑う彼から目が離せなかった。
『沖田さんは…いつも笑ってるんですね。』
『泣いてる俺が見たい?』
『そういう訳じゃないけど…』
『…苦しい顔をしてても、何も変わらない。でも、笑ってるとさ?…何かが変わりそうな気がするんだ。』
冷たい廊下を歩きながら、沖田さんが珍しく真面目な口調でそう告げた。
きっと沖田さんが背負うものは、私の想像を遥に越えているのだろう。
---ねぇ沖田さん。
私は貴方の背負う荷物を、
少しでも持つ事が出来るかな…。