「ととにかく、早くどっかいってよ!」

でもあいつは動こうとしない。

「ちょっと?聞いてる?」

するとあいつは少し笑って

「ムダだと思うよ?」

そぉ言った。

「え?なにが?」

わたしは何が何だかよくわからない。

「だから、もしここでオレがあんたより先歩いても
オレ達はまた会うことになる」

は?何 どういう意味?


わたしの思ったことを察知したのかあいつは続けて言った。


「オレん家って新築なんだ。」

「ふーん」

あたしは興味ないと言った感じで返事をした。

でもあいつはおかまいなしに話続けた。

「で、けっこーオシャレなの。・・・あ、
でもあんたに言ってもムダかもね。
だって・・・」


あいつは妙なところでいうのをやめた。

「・・・?だって?」

わたしは思わずそぉ言った。


すると、あいつは少し笑ってこう言った。


「あんた、カスタード嫌いなんだもんね。」


「!?えっ?なんであんたがそのこと知って・・・!」



その時わたしの脳裏をよぎった言葉。


「ほら!きれいなカスタード色のおうち」

それは、お母さんが夏休み、わたしに言った言葉。


わたしは鳥肌が立った。

あいつを見る。

笑ってる。


「ま、まさかあんた・・・」


「やっとわかった?佐伯さん。」


最悪だ・・・


わたしはそぉつぶやいた。