わたしは、言葉がでてこない。
うそだうそだ。


「あ、今ありえないとか、うそだとか思ったでしょ。」

「なっ!」

わたしはずっとうつむいていた顔をハッ上げた。


「ふーん。図星か。あんた面白いね。」

なんか、鼻で笑ってるし・・・


むかつく―・・・

でも言い返す元気がない。


「ま、仲よくしてね?佐伯さん。あ、凛玖って呼んだほうがいい?
なーんて」

そぉ言ってあいつはわたしの顔を覗き込む。

顔を覗かれるのは慣れてる。

ひかりもよくやってくるし、新だって・・・


でも、なぜかわたしは顔をそむけてしまった。


「あれ?照れてんの?」

「ちがうわよ!!」


こいつといるとどーもペースがくずれる。


「も、もうあんたになんかかまってらんない!!
じゃーね!」

「はーい」


わたしとあいつはそれぞれの家に入った。


でもわたしはなんとなく後ろを振り向いた。
あいつがカスタード色の家に入ってく。



今日は・・・疲れた。



ひかりに話を聞いてもらいたかったけど、きっと大輝とデートだろぉな~
と思うと電話はできなくて・・・




わたしはその日とっても早く眠りについた。