なんとか空気を明るくしなきゃっ…。 「ひ、陽は? 何で野球してるの?」 「俺は……ただ、甲子園に行きてぇんだ。」 甲子園…。 ドクンとあたしの胸が高鳴る。 幼い日の記憶がよみがえる。 あたしは頭を横にブンブン振ってそれを阻止する。 …なるべく思いだしたくない。