素敵、と少女は恍惚とした表情で笑む。

「何それ?アハハハハ!兄さん兄さんそれでこそ兄さんよ!!甘ったるくて優しい優しい私の兄さん!!」


くるくる舞い、突然に無表情になる。

「私そんな兄さん好きよ?大好き。犯したいくらい。むしろ犯してほしいくらい。だから……ね?壊しちゃった。『お星様』」


言っている事は、最早狂人と大差無い。狂っている。


「可笑しいわ!嗚呼犯しい!侵しい!御免ね兄さん。兄さんの流れ星の願い事届かないよ?」


胸元からペンダントを取り出す。ペンダントの中には色褪せた写真が一枚。

子供の頃の、幸福――――――


「私の兄さん…私だけの兄さん…それを…それを…それをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれをそれを!!!!!!」


噛み締める余りに、唇を噛み破り、血が一筋、流れ出す。


「アイツが…奪った」