「そういえば……昨日、どうしてピンドン三本も入れたの?」


あたしは、不思議に思っていた事を訊いてみた。


「俺は、あの客からお前を取り返しただけだよ」


涼しげに答えた廉が、自信満々な表情であたしを見た。


「だからって……」


「言っただろ?俺はお前を絶対に手に入れる、って……」


「そんな事言って……。あの人がもっとピンドン入れたら、どうするつもりだったのよ?」


呆れながら言って、得意気な笑みを浮かべている廉を見つめる。


「だったら、俺はそいつよりももっとたくさん入れたよ」


「バカみたい……」


あたしはそう言いながらも、廉に愛されている事を実感出来て嬉しかった。


廉は危険な男なのかもしれないけど、あたしには彼が必要だった。


もう、廉のいない日々なんて考えられない――。