「あっ……!」


あたしは昨夜の事を思い出して、急に恥ずかしくなった。


「まだ俺を誘ってんの?」


「え……?」


「昨日のお前、すっげぇヤバかったぜ?」


廉の言葉で、顔が真っ赤になっていくのがわかった。


「かっ、カメラ……」


「は?」


「写真……撮ってたの?」


あたしは恥ずかしさを隠す為に必死に言葉を探して、廉が手に持っているカメラを見た。


「あぁ……。外の景色をな」


彼はテーブルにカメラを置くと、ゆっくりと近付いて来た。


そしてベッドの前まで来ると、あたしに顔を近付けてキスをした。


苦い苦いタバコの味…。


「廉……。苦いよ……」


「ガキ……」


そう言った廉が服を脱いでベッドに入った時、彼の胸元の痕(アト)に気付いた。


キスマーク……?