「これ……」


あたしが言葉に詰まると、廉は笑顔で口を開いた。


「写真って言っても、どれにしようかと思ったんだけど……。お前なら、それが一番喜ぶかと思って」


「うん、すっごく嬉しいっ!!本当にありがとう♪」


あたしは、廉に満面の笑みを向けた。


「お前、本当に可愛いな……。俺の女になれよ」


彼はそう言って、ゆっくりとあたしの頬に触れた。


一瞬、ドキッとした。


最近の廉はこんな風に接して来なかったから、油断していたんだ。


疲れがピークに達しているからなのか、酔いが回っているからなのか…。


あたしは、廉から瞳を逸らす事も言葉を発する事も出来なくて、ただ黙っていた。


「言っただろ?俺は欲しい物は絶対に手に入れる」


意地悪な笑みを浮かべる彼の瞳に、心が吸い込まれてしまいそうだった。