不安が無くなったあたしは、充実した日々を送っていた。


そして気が付けば、いつの間にか廉と出会って1年が過ぎようとしていた。


「1年前に出会った時には、廉とこうなるって考えてなかったな……」


ポツリと呟いた後、ソファーで寛いでいる彼に笑顔を向ける。


「ふ〜ん……」


「何か無愛想じゃない?」


「別に……。いつも通りだよ」


廉は、コーヒーを口に運びながら言った。


「そういえば、ずっと忙しかったから疲れてるんじゃない?まだ寝てれば?」


「大丈夫。そんなにヤワじゃねぇよ!」


廉は小さく笑って、タバコに火を点けた。


ずっと忙しかった廉を心配しながら見つめていると、彼がゆっくりと煙を吐き出してから口を開いた。