「時々、思うんだ……。あたし、こんなに幸せでイイのかなぁ……って……」


あたしは静かにそう言って、話を続けた。


「廉みたいな人が彼氏で、もうすぐ旦那様になって……。それだけでも幸せなのに、両親とも和解出来て……」


「そんなに幸せな事が続いてるなんて、イイじゃない!」


強く言った綾に共感しながらも、やっぱり心は晴れない。


「うん……。その上、廉の両親にも可愛がって貰えて……。本当に幸せだと思う……」


「そうだよっ!!それなのに、何がそんなに不安なの!?」


綾は、あたしを促すように力強く訊いた。


何が不安……?


あたしは、何を迷ってるの……?


今までにも何度も考えて、辿り着いた答え。


それは――。