廉と付き合ってから、彼の両親には何度か会った事がある。


廉の両親は、クールな廉からは想像出来ないくらいに気さくな人達で、あたしの事をすごく可愛がってくれていた。


あたしは、二人の事を“パパ”と“ママ”と呼んでいる。


子供が男ばかりのママは、あたしに実の娘のように接してくれていて…


正直、自分の母よりも、ママとの方が仲がいい。


初対面の時は無口だったパパも、今ではあたしとお酒を飲むのを楽しみにしてくれていた。


だから、廉の実家に行く時はいつも楽しみだった。


「パパとママ、元気かな?」


「どうせ、ピンピンしてるだろ……」


「そうだね♪」


どこか呆れたような廉の言葉に、あたしはクスッと笑った。