式場をこのチャペルに決めたあたし達は、後日改めて詳しい事を決める事にした。


「またお待ちしていますね」


遠藤さんは、ホテルのロビーまであたし達を送ってくれると、深々と頭を下げた。


あたし達も彼女に頭を下げて、ホテルを後にした。


「じゃあ、報告しに行くぞ」


車に乗ると、廉がそう言ってエンジンを掛けた。


「先に家でイイか?」


「うん。あっ、今日は廉の実家だけでイイよ!」


「そういう訳にはいかねぇだろ……」


「でも、まだハッキリ決まってないでしょ。だから、あたしの実家への報告は電話でイイよ!」


あたしの言葉に、廉は眉を寄せながらも渋々頷いた。


そして、あたし達は彼の実家に向かった。