「お父さん……。そんなに怒鳴らずに、澪さんの話を聞いてあげて下さい」


「君に、お父さんと呼ばれる筋合いはないっ!!大体、君もいきなりやって来て、失礼だとは思わんのか!?」


廉が落ち着いた口調で言ったにも拘わらず、父の怒りは全く収まらなかった。


3年間の溝は、とてつもなく大きい。


あたしが出て行ってから、きっと色んな事が変わってしまったんだ…。


大体、自分(アタシ)と両親に出来た溝は3年分だけじゃない。


物心が付いた時から、あたし達がわかり合える事は一度も無かった。


これからだって、無理なのかもしれない…。


色んな事が頭の中を駆け巡る中、あたしは今まで俯きながら閉じていた口をゆっくりと開いた。