翌朝も、早くに目が覚めた。


だけど、昨日の朝とは打って変わって、気分は憂鬱だった。


昨夜は廉のお陰で眠れたけど、体が怠い。


「廉のバカ……」


そう呟いた瞬間、隣で眠っている彼があたしの体をギュッと抱き締めた。


聞かれたかな……


「おはよ、澪」


あたしの心配を余所に、廉は掠れた声で言った。


「あっ、おはよ!」


まだ眠そうな廉に笑顔を向け、彼の腕からすり抜けようとしたけど…


廉は腕に力を入れて、あたしの体をガッチリと固定した。


「……で、誰がバカだって?」


「あっ……」


あたしがオロオロとしていると、廉は意地悪な笑みを浮かべた。


「今夜もお仕置きだな」