「はいはい、ご馳走様!」


「もうっ!!そんなんじゃないってば!」


呆れたように笑う綾に、拗ねた口調で返した。


「でも絶対に人は撮らないんだね。勿体ないなぁ……」


残念そうな彼女を見て、思わずため息をついてしまう。


「今度撮るよ……」


「えっ!?」


「男性モデルだって……」


「へぇ〜!絶対チェックしなきゃ♪」


「うん……」


「何?元気ないじゃん?」


あたしは小首を傾げた綾を見ながら、重い口を開いた。


「だって、モデルだよ?」


「うん、でも男じゃん!」


「それでまた人気が出て、女の子も撮る事になったら!?」


必死になっているあたしを見て、綾が肩を竦めて苦笑した。