「イイなぁ……。羨ましい〜」


綾の言葉に、あたしは笑顔で口を開いた。


「他に事務所に残ってくれる人がいたら、廉に付いて行く事もあってね……」


「じゃあ、廉さんが写真撮ってるとこも見れちゃうのっ!?」


興奮して身を乗り出した綾に、笑顔で頷いた。


あたしの写真が世間に公表されてからは、人を撮って欲しいと言う依頼がたくさん来る。


依頼したくなる気持ちは、あたしもよくわかるけど…



廉は、相変わらず絶対に風景しか撮らない。


だけど、そのお陰であたしは彼と行動が出来るから、正直嬉しかった。


それに、廉があたし以外の誰かにカメラを向けるなんて、嫉妬してしまいそうで嫌だったから…。