あたしがまず、最初に言わなければいけない事。


それは…


「廉……。昨日はごめんね……」


昨日の事への謝罪。


タバコを吸っている廉の横顔を見つめながら、あたしは話を続けた。


「お客にあんな言い訳しても、廉と喧嘩になるなら意味がないの……」


廉が険しい表情なのは、煙を吐き出してるから……?


いつもは嬉しかったり幸せを感じられるこのポジションも、今日は素直に喜んだりは出来ない。


それでも、込み上げそうになる不安を心の奥に押し込めて、廉の横顔を見つめたまま続けた。


「あたしには、廉が必要だってわかってたハズなのに……。傷付けてごめんね……」


あんなに酷い事をしてしまったんだから、今すぐに許して貰おうなんて思っていない。


だけど…


今、ちゃんと向き合って話したかった。