翌朝、カーテンから射し混む光に眉を寄せながら、重い瞼を開けた。


まだ寝ぼけ眼のまま隣を見ると、廉の姿が無い。


「あれ……?」


時計を確認すると、もう昼前。


「嘘っ……!」


慌ててベッドから出てリビングに行くと、ソファーでコーヒーを飲んでいた廉があたしを見た。


「起きたのか……」


「うん、ごめんね!お腹空いたでしょ?すぐに何か作るから……」


あたしは言いながらエプロンを付け、髪を後ろで結んだ。


「いや、イイ」


「え?どうして?」


廉は自分で作ったりはしないから、きっと何も食べていないハズなのに…。


不思議に思ったあたしは、彼を見ながら小首を傾げた。


「食いに行くから支度しろ」


「えっ?外で食べるの?」


廉の意外な言葉に、あたしは目を大きく見開いて驚いた。