「……あのまま別れてたら、どうするつもりだったのよ?」


あたしが意地悪っぽく言うと、廉は得意気に口を開いた。


「大丈夫♪」


「どうして?」


不思議に思いながら廉を見ると、彼はあたしにキスをした。


「澪は、絶対に俺からは逃れられない」


それからキッパリと言って、あたしの左手の薬指に小さなダイヤモンドが着いたプラチナリングを嵌めた。


「これでお前は、もう俺だけのものだ。ずっと俺の傍にいろよ?」


「うんっ……!」


涙混じりに頷いたあたしは、廉にギュッと抱き着いた。


「愛してる、澪……」


彼はあたしの耳元で囁くと、そっと唇を塞いだ。


廉のキスは優しくて、甘い甘い媚薬の香りがする。





廉……


あたしも愛してるよ……


これからもずっと一緒に生きていこうね……





             END.